先頃、ご本人を知らないままに間接的に関わったことに対しての、とても嬉しいご報告が届きました。半年ほど前にセッションとは別件のご相談の中であることを聞き、こうして伺ったのも何かできることがあるからかもしれないと思い対応させて頂いたお話で、主にSAT療法のマイクロキメリズム理論を発展させ対応しています。背景にある認識は、私のこれまでの人生で体験として自然に備わったものによります。
あまり耳にしたことのないことですが、幾つもの症例のあることだそうで、一卵性双生児を妊娠されたお母様のお腹の中で、発育途中で片方の赤ちゃんが亡くなるというものでした。
伺っただけでもその大変さが思われますが、実際このケースの場合二卵性であれば、亡くなった赤ちゃんを母親の体内から手術で取り出し、その後の妊娠を安全に継続させることが可能だそうですが、一卵性の場合はそれが無理で、亡くなった赤ちゃんを体内に残したままもう一人の赤ちゃんの生育を継続させるしかなく、生まれてくる赤ちゃんには必ず障害が残るというものです。
医学的知識はなくとも、亡くなった赤ちゃんがその後何か月も体内に残されると、腐敗が進み、母体にも、もう片方の赤ちゃんにも、相当の影響を及ぼすであろうことは想像に難くありません。
人の生命というものは、その人と守護神との約束において定められているものであるから、他の預かり知らぬ範疇のもので、干渉は許されないものですが、もしそれが宇宙の法則に叶うのであれば、この危機的な状況をなんとかして、赤ちゃんと母体を守り、健やかに誕生させることができるのではないかと思いました。
そこで、天に祈りながらお腹の赤ちゃんたちにコンタクトし、対話をしてみました。
まず亡くなった赤ちゃんとの対話は「赤ちゃん、本当にご苦労様でした。短い間お母さんのおなかに滞在し旅立ったあなたは、どんなにか残念だったことでしょうが、すべてをご存じで本当に尊い天命をまっとうされたのですね。」と話しかけますと、次のように答えてくれました。
「はいそうです、わかっています。短い間だったけどお母さんに感謝しています。弟には無事に生まれ元気に育って欲しい。」
肉体は滅びても意識は永久不変ですから、こちらがそれを知っている状態にあると対話も可能です。
赤ちゃんと言えどすべてを理解している深い魂ですので、「あなたが亡くなって、このままの状態でこの妊娠が継続されるので、お母さんの母体の健康と弟さんのこの後の成長と、無事に誕生できるように、神様に手伝って頂いて、あなたはその身体を腐らせず新鮮なままで保つように努めてくださいますか?」とお願いしました。
「はい、そうします!がんばる!」という彼に、彼がひとりではないことを伝えることもないほど、宿りたての赤ちゃんたちは神なる存在も当たり前で通じるものです。また、神がないとしても、宇宙に遍満する偉大な法則は、どんな赤ちゃんも孤独になどしません。
赤ちゃんは新しいミッションに少し発奮しているかのようで、力強い意志を感じました。
今度は生きている方の赤ちゃんに話しかけます。「お腹の中で大切な兄弟が亡くなってどんなにか悲しくて、不安で、また怖い気持ちもあることと思います。あなたのお兄さんは身体はなくしたけれど、いのちは身体だけではないから、別の次元でちゃんと生きてあなたを見守り続けているのですよ。怖い時や不安な時には、あなたのことをここに来る前からずっと見守っている守護霊様がついていらっしゃるから、お話して安心してくださいね。必ず助けになってくださいますからね。」
赤ちゃんは「うん、最初は怖かったけどもう怖くないよ!もう大丈夫!」と答えてくれたので、
「これからあなたの誕生の時まで、お兄さんもずっと応援して見守っていてくださるから、あなたはお腹の中からお母さんに『大丈夫だよ、お母さん安心してていいよ、元気に生まれてくるからね!亡くなったお兄ちゃんも大丈夫だから心配しないで!』とそう伝えてお母さんに愛を送ってあげてね。」と伝えると「うん、わかった!そうするね!」と元気いっぱいに応えてくれたのです。
私は二人の赤ちゃんたちの凛としたエネルギーをとても感じて、このお話を仕掛けた方が驚くほどの、赤ちゃんたちの心強い協力体制に、ひとり感謝と感動を覚えずにはいられませんでした。
訳あって赤ちゃんのお母さんのお耳には入らぬことですが、そんなことは赤ちゃんには問題ではありません。亡くなった赤ちゃんも、自分の役目を果たすことでお母さんが幸せならそれでいいのです。無償の愛を知る思いがしました。
そして迎えた誕生は、詳細を医師やお母様から伺うことが出来ない状況ですが、五体満足で母子ともに無事に誕生を迎えられたのです。必ず障害が残ると言われた出産に、奇跡を生み出した二人の赤ちゃんに、心から祝福を送りました。
亡くなった赤ちゃんもどんなにか愛をもって頑張ってくれたことでしょう。
無事誕生の知らせを聞いた後、赤ちゃんに「半年もの長い間本当によく頑張られましたね~!素晴らしいお仕事をなさいましたね。貴方のことをとても誇りに思います。力を貸してくださって本当にありがとうございました。」と、表面の意識では何も知らないお母さんの分まで心からの感謝を伝え、その偉大なる功績に深く頭を下げました。
すると「パシッ!!」と響くクラック音で即答があり、その響きには、やり遂げた自分へのすがすがしい誇りと、こちらからの感謝を喜んでくださる思いが感じられました。
すべての制限を離れ不可能を可能にしていくのは、そう難しいことではありません。
必要なのは寄り添う気持ちひとつでいいのです。相手からの返事はわからなくても、ご自分がそのように思い信じてみることからはじまります。
生むことが出来なかった赤ちゃんへのつらい気持ちを抱えておられる方も大勢おられますが、赤ちゃんたちはみな大丈夫です。あなたの悲しみや苦しみをこそ手放して、幸せになっていかれてくださいね。それが赤ちゃんの一番の願いです。
見えない世界がないのではなく、あなたの心次第でその世界さえ変えていけるのです。
あなたはどんな世界を望み、選択しますか?